二人が帰ってくるとどこからともなく現れた。

それは自然に、二人の膝の間を行ったり来たりした。

どちらのものでもなかった。
どちらのものでもあった。

だけどそんな事、どちらも考えたこともなかった。

二人が三人になってこの部屋に生きているだけ。




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