秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
時刻は21時---・・・

裏口から出て、二人でトボトボと地下鉄までの道のりを歩く。

「初めてですね…こうして麻生さんと一緒に帰るのは・・・」
「そうだな」

歩道側を歩いていた私。

麻生さんは急に歩道側へとしゃしゃり出た。

「あの・・・」

「危ないだろ?」

「道幅は広いですし、大丈夫だと思います」

「いちいちうるさいんだ。お前は一言多いんだ。小池」

「…ありがとうございます」

「それでいいんだよ」

今夜の麻生さんは少し変。

その変な感じが伝染しちゃって私までどうにかなりそうだ。

「!?」


私達の前を仲良く腕を組んで歩くスーツ姿の男性と女性。
男性の後姿には見覚えがあった。

――――――野島先輩。

隣の女性は受付嬢の荒木美野里(アラキミノリ)
彼女は私の同期。

私は足を止めて、二人との距離をワザと遠ざけた。





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