秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
エレベーターに乗り込んだのは俺達だけ。

1階のエントランスに降下していく箱の中。

「俺の部屋来るか?」

「でも、着替えが・・・」

「なら、お前の部屋に行こうかな」

「私の部屋は壁薄いし、散らかってるからダメです。」

「香音って可愛い顔して大胆なコト言うなぁー」

「えっ!?」

「じゃ俺の部屋に来いよ。俺の部屋は防音されてるから…大丈夫だ」

俺は香音が重たそうに持っていた引き出物の紙袋を奪った。

エレベータ―は1階で停止し、扉を開く。


俺達は一緒に足早に出入り口へと向かう。


「あ…綺麗」

香音はエントランスの巨大なクリスマスツリーに足を止めた。

「今年のクリスマスは家族以外の人と久し振りに過ごせそうだな」

「永遠さん・・・」

「クリスマスはキムチ鍋にしようか?」

「クリスマスにしては安上がりな気が・・・」

「愛してる人と過ごせるんだ…なんでもいいだろ?」

「・・・そうですけど」

香音は判っていないような雰囲気だけど。

俺がそっと手を握ると納得したように強く握り返した。

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