秘め恋シンデレラ～隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS～

彼女の私が何で…こんな風にコソコソしなきゃいけないの？

「…社に戻って車で送ろうか？」

「え、あ・・・」

一人で居る感覚になっていたけど、隣に麻生さんも居たんだ。

「いえ、大丈夫です」

「だから、野島さんは止めとけって言ったんだ」

「…二人は偶々残業で遅くなって・・・一緒に帰っているだけです。勝手に二人の仲を捏造しないで下さい」

「大体、受付嬢である荒木さんの部署に残業はない」

現実的な麻生さんの説明に口ごもってしまった。


「私は野島先輩を信じます！」

「信じて傷つくにはお前だ。野島さんは器用に何人もの女性と同時進行で付き合えるそう言う男だ。現実を受け止めろ」

「麻生さんって本当に意地悪な人ですね」

「意地悪って…俺は・・・」

「・・・私一人で帰ります！」
私は麻生さんを残し、駆け出した。

麻生さんの言葉通り、野島先輩は器用な人。
私の友達も彼の浮気癖に泣かされた。

でも、私は彼を信じたいのーーー・・・