秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
《2》過ちから始まる恋心
香音side~
麻生さんの前では大見得を切ったが、野島先輩に対する不信感は拭えなかった。
『LINE』で彼に問い質す勇気も無く、心を悶々とさせる。
目を瞑ると浮かぶのは野島先輩と美野里の仲睦まじい姿。
結局、二人のおかげで一睡も出来なかった。
会社に向かうその足取りは重く、心も苦しい。
「おはようございます」
「おはよう」
社長室には麻生さんの姿。彼は観葉植物に水を遣っていた。
「昨日はちゃんと帰れたのか?小池さん」
「はい」
「ならよかった。でも、寝ていないようだな」
「大きなお世話です」
「全く。お前は俺の言葉にいちいち過剰に反応し過ぎだ」
麻生さん、本気で怒ると一人称が私ではなく俺に変わるらしい。
「私は何度も言うようですが・・・野島先輩を信じます」
「…そう思うなら、勝手に思えばいい。でも、お前は俺に言うコトで…不信感の拭えない自分に言い聞かせているだけ。違うか?そうまでして野島さんがスキか?」
「悪いですか?」
「悪くないよ・・・」
『LINE』で彼に問い質す勇気も無く、心を悶々とさせる。
目を瞑ると浮かぶのは野島先輩と美野里の仲睦まじい姿。
結局、二人のおかげで一睡も出来なかった。
会社に向かうその足取りは重く、心も苦しい。
「おはようございます」
「おはよう」
社長室には麻生さんの姿。彼は観葉植物に水を遣っていた。
「昨日はちゃんと帰れたのか?小池さん」
「はい」
「ならよかった。でも、寝ていないようだな」
「大きなお世話です」
「全く。お前は俺の言葉にいちいち過剰に反応し過ぎだ」
麻生さん、本気で怒ると一人称が私ではなく俺に変わるらしい。
「私は何度も言うようですが・・・野島先輩を信じます」
「…そう思うなら、勝手に思えばいい。でも、お前は俺に言うコトで…不信感の拭えない自分に言い聞かせているだけ。違うか?そうまでして野島さんがスキか?」
「悪いですか?」
「悪くないよ・・・」