秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
「緑川に訊くと、父親とは祖父の干渉があって全く連絡を取り合っていない仲。
緑川と同い年の女性との結婚だし、俺が説得したところで、式に出席なんてしませんよ」


「そこを上手く…柾貴って人を言い包めるのが上手じゃないか・・・」

「俺に無理難題を押し付けないで下さい」

柾貴さんは永遠さんのお願いゴトに首を縦に振らなかった。

「柾貴さん、どうにかならない?」


「小池さんも永遠さんも・・・緑川がどうして祖父の元に居るか分かってませんね。父親である奈都也さんは息子である緑川を捨てたんです。それに激怒した家元が奈都也さんと絶縁した。緑川だって・・・自分を捨てた奈都也さんを憎んでいると思いますよ。そんな父親の再婚を祝福出来ると思いますか?」


「それもそうだな・・・」


私も永遠さんもワケを知り、納得した。


「愛さんのお願いゴトを邪険出来ない所は昔と変わりませんね」

「柾貴さんって愛さんのコト知ってるの?」

「まぁ、父親同士が知り合いだし、愛さんと俺は同じ中学だったから・・・」

「稜真さんとも同じってコトですか?永遠さんは?」

「俺、中学からアメリカに留学したから・・・一緒じゃない」

「愛さんは気が強い上、わがままだし…典型的なお嬢様タイプだ・・・」

「中学時代、母さんを介して訊いていたが、柾貴には愛のコトで色々と辛い思いさせたな・・・」







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