秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
「ここが香音の部屋か・・・」

お婆ちゃんは私達を気遣い、2階の私の部屋に布団を敷いてくれた。


大広間で繰り広げられたお兄ちゃんと柾貴さんの飲み比べは二人とも寝てしまい、勝敗はつかずじまいで終わった。


「もう少しマシな服貸してよね・・・」

永遠さんがパジャマ代わりに借りたお兄ちゃんのスウェットスーツは使い古しで、意地悪で貸しとしか思えない。


「お兄ちゃんといい、お爺ちゃんといい・・・ゴメンなさいね。永遠さん」

「お前が別に謝るコトじゃない。香音」

「明日も早いし、電気消すね」

「ああ」

私は照明の紐を引っ張って明かりを消した。豆電球だけの薄暗い部屋になった。


隣同士仲良く並んだ布団に潜りこむ。


「香音は二人に愛され、大切にされているんだなと実感した。柾貴のように俺は気に入られてないけど。香音を貰うつもりで居るから」


「永遠・・・さん!?」


「育った環境は違うけど、俺は香音と結婚したい」

「私も・・・」


「そっちに行っていい?」

「いいけど・・・」


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