秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
******

私は朝から浮かれていた。

私と麻生さんは唯、社長にプレゼントするカップソーサーを買いに行くだけで。
デートでも何でもないのに、シャワーして髪を念入りにセット。

今日着る洋服を昨日買いに行ったりと私は昨日から…意味の判らないコトばかりしていた。

待ち合わせ場所は渋谷ハチ公前。
沢山の人で賑わうが、ひと目で麻生さんを見つけた。

「あの人…モデルさん?超カッコいい」

若い高校生風の女の子達が麻生さんを見て騒ぐ。

確かに麻生さん…一際目立っていた。

ベージュのステンカラーコートに黒のスキニ―パンツ。
インナーは白いシャツとさりげなく身に付けた大ぶりのロザリオのネックレスがお洒落。

「小池!!」

彼は私の姿を見るなり、大声で叫んだ。

私は慌てたように小走りして麻生さんの元に駆け寄った。

渋谷は私達の住む場所の最寄りの駅の中間地点と言う理由で、待ち合わせ場所に選んだだけ。
私達はそのまま駅に戻って、電車に乗って目的地の銀座に出た。



< 38 / 230 >

この作品をシェア

pagetop