秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
目指すは帝都百貨店本店。

二人で7階の食器売り場で社長が気に入りそうなカップソーサーを選ぶ。

「この花柄可愛い」

「でも、これ…ペアじゃないか」

「単品でも買えるでしょ?」

「せっかく、二客一緒に仲良く並んでるのに…片方だけ買うのは可哀想だ」

「でも…2客買えば…5万しますよ」

「俺とお前の折半で買えばいいじゃん」

「え…あ…それはそうですけど・・・持ち合わせが・・・」

「大体、言い出しはお前だ。俺は仕方がなく付き合っているんだからな」

麻生さんは棘のある言葉を吐き、ズボンの後ろポケットから長財布を取り出す。

でも、口ではそう言いながらも彼は全額払ってくれた。


「出さなくていいんですか?」
「ないんだろ?」

「すいません・・・」

「喉乾いたな。お茶しようか?」

「じゃお茶奢ります」

「お茶で誤魔化す気か?」

「そう言うワケでは・・・」

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