秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
「小池お前って社内ではモテるんだな」
麻生さんは独り言のように呟く。
何の前置きも無く発せられたその言葉に目が円くなった。

「麻生さん?」

「あ…独り言だ」

「麻生さんだってモテていますよ」

「そうだな。でも、俺のピークは終わった。誰がコクっても同じ。社内恋愛する気ない」

「どうして?」

「俺の事情だ」

「・・・」

心の中にチクッと針が刺さったような気がした。

デートでもないのに、私は麻生さんと二人でのお出かけにワクワク。

そのワクワクしたキモチは膨らみ続け、麻生さんの言葉で弾けてしまい、その衝撃で心の中に大きなクレーターが出来た。


「相手が私でもそれは変わらないんですか?」

「小池お前…?」


「なんちゃって・・・冗談ですよ。麻生さん」

私は即座に冗談だと誤魔化した。

私は自分のキモチにハッキリ気づく。

私は麻生さんがスキなんだとーーー・・・

ウェイトレスが冷たい水を持ち、現れる。

私はレアチーズのケーキセット、麻生さんはコーヒーをオーダーした。





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