秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~

香音side~

麻生さんの私のキモチを見透かした言葉に、嫌悪感を持った。

『嫌いだ』と言いながらも心の中ではスキと叫ぶ。

彼にとって私は邪魔者以外の何者でもない。

麻生さんとの距離。
近づいたかと思えば、遠くなる。

私達はやはり水と油でずっと溶け合うコトはないのかも。


「この書類、マーケティング部に持っていってくれ」

「マーケティング部にですか?」

私は復唱した。

「何か問題あるか?」

「いいえ、別に・・・」

麻生さんは不敵な表情で席を立つ私を見つめる。

「佐藤をよろしくな。小池」

「はい?」

私は声のトーンを上げて麻生さんをキッと睨んだ。



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