秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
俺に詰られ向きに怒る所が怪しいと思ったが、案の定、小池は本当に高所恐怖症だった。
「麻生さん、空気を読んで下さい」
「あ…悪い」
俺は何も考えず、佐藤と小池の間に座ってしまった。
恨めしそうに俺を見つめる佐藤の眼差しに耐え切れずシートから腰を上げる。
「このまま座ってて。麻生さん…ゴンドラが揺れます」
既に俺達の乗せたゴンドラは出発。
揺れながら次の駅を目指していた。
小池は俺のモッズコートの袖を引っ張り、座るよう促す。
小池の顔は生気を失い、真っ青。
カラダは震えていた。
俺は小池の言う通りそのまま座り、二人の間を壁のように塞いだ。
「見て下さい!!紅葉が綺麗ですよ」
佐藤は小池の様子には目も暮れず、ゴンドラから見える秋の色に染まった山々をスマホで撮っていた。
恐怖ですっかり悄然とした小池に景色を楽しむ余裕は全くなかった。
「俺の袖を掴むな」
「着くまででいいんです。持たせて下さい…お願いします・・・麻生さん」
俺に縋る甘えた小池の声にドキッと鼓動が跳ね、何も言えなくなった。
俺はコートのポケットに忍ばせたキャンディを小池に渡した。
「これでも食べて…落ち着け」
「麻生さん、空気を読んで下さい」
「あ…悪い」
俺は何も考えず、佐藤と小池の間に座ってしまった。
恨めしそうに俺を見つめる佐藤の眼差しに耐え切れずシートから腰を上げる。
「このまま座ってて。麻生さん…ゴンドラが揺れます」
既に俺達の乗せたゴンドラは出発。
揺れながら次の駅を目指していた。
小池は俺のモッズコートの袖を引っ張り、座るよう促す。
小池の顔は生気を失い、真っ青。
カラダは震えていた。
俺は小池の言う通りそのまま座り、二人の間を壁のように塞いだ。
「見て下さい!!紅葉が綺麗ですよ」
佐藤は小池の様子には目も暮れず、ゴンドラから見える秋の色に染まった山々をスマホで撮っていた。
恐怖ですっかり悄然とした小池に景色を楽しむ余裕は全くなかった。
「俺の袖を掴むな」
「着くまででいいんです。持たせて下さい…お願いします・・・麻生さん」
俺に縋る甘えた小池の声にドキッと鼓動が跳ね、何も言えなくなった。
俺はコートのポケットに忍ばせたキャンディを小池に渡した。
「これでも食べて…落ち着け」