秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
「俺は小池お前がスキだ」

「麻生さん、酔ってます?」

「俺は真剣に言ってる。茶化すな。小池!」

麻生さんのビシッと私を叱る声が部屋に響き渡る。
彼は背筋をピンと伸ばし、正座をする。

私も条件反射で正座して背筋を伸ばした。

「俺は目的があってこの『星凛堂』に入社した」

「どんな目的ですか?」
「それは訊かないでくれ。目的があって社内恋愛はしなかった」
彼はその目的の為に誰とも付き合わなかったってコト!?


「小池」

「はい、何ですか?麻生さん」

「俺はお前をもっと知りたい」


「…私も貴方がもっと知りたいです。麻生さん」


貴方がどんな目的で『星凛堂』に入社したかはわからない。

でも、私は誰よりも貴方のそばに寄り添いたいと思った。

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