秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
「水と油は溶けないけど…界面活性剤を使うコトで混ぜるコトは出来る」

「へぇー」

「でも、溶けると混ぜるは意味が違う」


「麻生さんって物知りですね」

「あ、混ぜると言う表現も違うな。正確には分散させるか・・・」

「分散ですか・・・」

「それよりも…俺達付き合ってんだ。二人の時は小池と麻生さんじゃなく」

麻生さんは青信号を見てブレーキを踏み、車を停止させ、私の方を向いて言った。


「永遠さん」

「永遠でいいよ。俺も香音って呼ぶから」

「突然、呼び捨てはテレ臭いです」

「そうかな?呼び捨てられた方が親密度上がると思うけど」

過ちが海面活性剤の役目を果たし、水と油だった私達は共に混ざり合ってしまった。


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