秘め恋シンデレラ~隠れ御曹司と甘く蕩けるKISS~
「貴方…本当に麻生さんですか?」

「そうだよ。そう言うお前は小池だろ?」

共に苗字を呼び合い、水と油だった自分達を懐かしむ。

食卓にはトーストとコーヒーだけの簡単な朝食。

ギクシャクしながらも二人の間には今までなかった甘いムードに溢れている。


「お前とはもっと一緒に過ごしたいけど、午後から用事があるんだ」

「そうなんだ」

私は残念に思うけど、仕方がないと心を切り替える。

「寂しいか?」

「あ…別に」

「少しは寂しく思えよ」

永遠さんは腰を上げて、私の頬を両手で挟んだ。

彼の方が寂しいのか、顔を近づけてそのまま唇にキスをした。


嵩が外れたと言うか・・・

こんなにも彼に愛されていたなんて・・・

「あーテーブルが邪魔だ」

永遠さんは私からカラダを離し、二人の間を挟んだテーブルを恨めしそうに睨んだ。

「お腹一杯だよな」

「えっ?」

私は半分残ってるトーストと飲みかけのコーヒーを見つめる。

先に食べ終わった彼は目の前の私の元に来て、右手を掴んだ。


「昼間では時間あるから…ベットに戻ろう」


< 90 / 230 >

この作品をシェア

pagetop