ライ・ラック・ラブ
小原さんが連れて行ってくれた中華レストランの蟹チャーハンは、確かに美味しかった。
それに、営業という仕事柄か、小原さんは人を和ませる術を心得ているようで、色々な事を話して、そして小原さんの話を聞いて笑っているうちに、いつの間にか私の緊張は、どこかへ行ってしまった。
「あぁ楽しかった。小原さん、どうもありがとうございました。それとご馳走になってしまって」
「いいんですよ。デートのときは男が払うものだから」
「あ…そう、ですか」
「デート」という言葉に、私はドキッと反応してしまった。
「春花さん」
「は、い」
「俺も、こんなに楽しいとは予想外っていうくらい、すごく楽しかった」
「まあ」と私は言いながら、ついクスクス笑ってしまった。
「だから、これからも時々会おう。会って、一緒にごはん食べたり、ただしゃべったり。春花さんと一緒にいると、俺、癒されるんだ。食べ方も品があってキレイで。見てて飽きないよ」
「あぁ…ありがとぅ」
生まれて24年の間、一時にこんなにたくさん褒められた記憶がない私は、居心地の悪さを感じつつ、でも嬉しさのあまり、胸をドキドキしながら、それを隣の運転席にいる小原さんに悟られないように、気持ち俯いた。
それに、営業という仕事柄か、小原さんは人を和ませる術を心得ているようで、色々な事を話して、そして小原さんの話を聞いて笑っているうちに、いつの間にか私の緊張は、どこかへ行ってしまった。
「あぁ楽しかった。小原さん、どうもありがとうございました。それとご馳走になってしまって」
「いいんですよ。デートのときは男が払うものだから」
「あ…そう、ですか」
「デート」という言葉に、私はドキッと反応してしまった。
「春花さん」
「は、い」
「俺も、こんなに楽しいとは予想外っていうくらい、すごく楽しかった」
「まあ」と私は言いながら、ついクスクス笑ってしまった。
「だから、これからも時々会おう。会って、一緒にごはん食べたり、ただしゃべったり。春花さんと一緒にいると、俺、癒されるんだ。食べ方も品があってキレイで。見てて飽きないよ」
「あぁ…ありがとぅ」
生まれて24年の間、一時にこんなにたくさん褒められた記憶がない私は、居心地の悪さを感じつつ、でも嬉しさのあまり、胸をドキドキしながら、それを隣の運転席にいる小原さんに悟られないように、気持ち俯いた。