ライ・ラック・ラブ
正さんは、適度に私との距離をつめて、そして私の目を見つめながら言うから、彼の黒い瞳に映っている自分の顔が見えてしまう。
その顔は、シャンパンを飲んだのと、好きな人からプロポーズをされた喜びで上気していることは、見なくても分かる。
『ただでさえおまえは不機嫌そうな顔に見えるんだ。なるべく笑顔でいなさい』
『おまえが男だったら、愛想が無い顔でもそれほど気にはならんのに』
…分かってる。
父に似て、しもぶくれな頬と三白眼気味な目つきが長年のコンプレックスと化している私は、自分はブスだということくらい、十分承知している。
でも、ブスな女だって、誰かを好きになる。
そしてハンサムな恋のお相手も、ブスな私を好きだと言ってくれているのよ。
だから、今の私は自分がブスだなんて思わない。
むしろ、心の潤いやときめきが、恋する女性特有の美しさを醸し出していると思う。
私は、嬉しさと緊張のあまり、胸をドキドキさせながらコクンと頷くと、「はい」と返事をして…。
こうして私は、初めて正さんと、翌朝までホテルのスイートルームで一緒に過ごした。
その顔は、シャンパンを飲んだのと、好きな人からプロポーズをされた喜びで上気していることは、見なくても分かる。
『ただでさえおまえは不機嫌そうな顔に見えるんだ。なるべく笑顔でいなさい』
『おまえが男だったら、愛想が無い顔でもそれほど気にはならんのに』
…分かってる。
父に似て、しもぶくれな頬と三白眼気味な目つきが長年のコンプレックスと化している私は、自分はブスだということくらい、十分承知している。
でも、ブスな女だって、誰かを好きになる。
そしてハンサムな恋のお相手も、ブスな私を好きだと言ってくれているのよ。
だから、今の私は自分がブスだなんて思わない。
むしろ、心の潤いやときめきが、恋する女性特有の美しさを醸し出していると思う。
私は、嬉しさと緊張のあまり、胸をドキドキさせながらコクンと頷くと、「はい」と返事をして…。
こうして私は、初めて正さんと、翌朝までホテルのスイートルームで一緒に過ごした。