ライ・ラック・ラブ
とは言え、「じゃあ」と、何でも佐久間さんを頼ることはできないことくらい、私にも分かっている。
それでも、つい愚痴を言いたくなってしまう気持ちを佐久間さんが理解してくれたことだけでも、私にとっては救いになった。

何より正さんは、全て私に丸投げしているわけではない。
忙しい時間の合間を縫って、出来る限り一緒に準備をしてくれているんだから……。

それにしても、結婚式というイベントは、ほんの数時間で終わる事だけれど、そのために準備をすることが、それこそ山のようにある。
衣装選びに披露宴の招待状の送付…そうそう、結婚指輪も決めなければならないし。
その点は、チャリティーイベントの企画を立てたり、準備することと似ている。
イベントの時、私は普段裏方に徹しているけど、自分の結婚式となれば、私自身も出演しなければならない、というところだけは、大きな違いだ。
「だから主役で監督の花嫁の君は、結婚式当日、一番キレイな姿をみんなに披露すべきだ」と正さんに言われたこともあり、ブライダルエステにも通っている。

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