ライ・ラック・ラブ
「だから…そうね、確かに夏子の言うとおり、この結婚は我が身を犠牲にしているかもしれないわ。でもそれは必要な犠牲なの。あなたたちのためだけじゃなくて、私自身のため。私はもう、お父さんが望むとおりの人生を歩みたくない。私が私の人生を歩むために、これは必要な犠牲なの。だから私は正さんと結婚する。向こうから離婚したいと言ってくるまで‥いいえ。離婚したいと思わせるよう、そう仕向けるために、結婚するわ」

揺るぎない私の決意と想いが、3人の妹たちにも伝わったのだろう。
そして、私の言わんとすることを、妹たちも理解したようだ。
妹たちは私の目を見ながら、「春花姉さん」「姉さん」と口々に言ってきた。

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