鏡遊び
どうしよう...どうしよう...どうしよう!

水かかっちゃった...鏡真っ赤になってる...。

『今から鏡を始めるよ。私に捕まっちゃダメだからね。』

声が聞こえる。

そして伸びてくる赤い手みたいなやつは、迷わず私を掴んだ。

体の動かない私は、この時もうダメだと思った。

でもそんな私を瑞樹と美希は必死になって助けようとする。

動いて...お願いだから動いてよ...

何度も何度もそう願った。

まだ死にたくないの...動いてよ!

後もう少しで鏡の中に引きずり込まれそうになった時、やっと金縛りが解けたみたいに、私の体は動いてくれた。
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