ねぇ、好き?
「ねぇ、阿部。彼女ってもう仕事、終わる?」
「ん?いや、終わるのは20時過ぎだから……、まだ1時間くらいあるかな」
阿部は腕時計を見ながら答える。
「彼女の仕事が終わるまででいいからさ。話、聞いてもらってもいい?」
阿部に話すより、佐々木に直接話をした方がいいのはわかっているけど……
それが出来ないでいる私は、どういうつもりで佐々木が「付き合おう」なんて言っているのか、男の意見を聞きたいと思った。
「いいよ」
そう言ってくれた阿部の前に座り、コーヒーを注文する。
店員さんが運んでくれたコーヒーを一口飲み、
「阿部はさ……、好きでもない女に、冗談で“付き合おう”なんて言う?それも何回も……」
真剣な顔で言う私に、
「はぁ?」
阿部は“意味がわからない”というような顔をする。
「言うわけないだろ。好きな人でなければ、そんな事言わないよ」
「だよねぇ……」
じゃぁ、佐々木は冗談なんかじゃなくて、本当に私を好きだと思ってくれているって事?
でも、そんな事はないか……
だって、佐々木はずっと一人の人ってわけじゃないけど、いつも彼女がいるんだから。
「ん?いや、終わるのは20時過ぎだから……、まだ1時間くらいあるかな」
阿部は腕時計を見ながら答える。
「彼女の仕事が終わるまででいいからさ。話、聞いてもらってもいい?」
阿部に話すより、佐々木に直接話をした方がいいのはわかっているけど……
それが出来ないでいる私は、どういうつもりで佐々木が「付き合おう」なんて言っているのか、男の意見を聞きたいと思った。
「いいよ」
そう言ってくれた阿部の前に座り、コーヒーを注文する。
店員さんが運んでくれたコーヒーを一口飲み、
「阿部はさ……、好きでもない女に、冗談で“付き合おう”なんて言う?それも何回も……」
真剣な顔で言う私に、
「はぁ?」
阿部は“意味がわからない”というような顔をする。
「言うわけないだろ。好きな人でなければ、そんな事言わないよ」
「だよねぇ……」
じゃぁ、佐々木は冗談なんかじゃなくて、本当に私を好きだと思ってくれているって事?
でも、そんな事はないか……
だって、佐々木はずっと一人の人ってわけじゃないけど、いつも彼女がいるんだから。