ねぇ、好き?
「いい加減な事ばかりしていたから、信じて貰えないかもしれない。でも、俺は初めて会った時から、今も変わらず、ずっと弥生の事が好きなんだ。

なぁ、弥生。弥生の正直な気持ちを聞かせて欲しい」


佐々木に真剣な表情で見つめられ、心臓が落ち着かない。

ずっと、ドキドキト早いスピードで動いている。

すごく、緊張する。

佐々木もちゃんと気持ちを伝えてくれた。

だから、私もちゃんと気持ちを伝えるんだ。


「私も……、好き、だよ」


私は真っ赤になりながら、気持ちを伝える。


「えっ?マジで!?」


阿部は私の気持ちに気付いていたけど、佐々木は全く気付いていなかったみたいで、すごく驚いている。


「うん」


私はコクンと頷く。


「ヤッベ……。マジで嬉しい」


そう言った佐々木は、本当に嬉しそうな顔をしていた。


やっと気持ちが通じ合った私達。

ちょっと照れながら手を繋ぎ、いつもの居酒屋へ向かう。


「ねぇ、佐々木。私の事、好き?」


もう一度聞きたくて、私は佐々木の顔を見上げる。


「あぁ。好きだよ」


私を見る佐々木はすごく優しく笑っている。



好きな人と気持ちが通じ合って、こうやって手を繋いでそばにいられる。

それって、すごく幸せな事だよね。

この幸せが、一生、続きますように――…



【End】


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