ねぇ、好き?
研修も終わり、配属先が決まる。

私は、インテリア雑貨や家具を取り扱う会社に就職をした。

そして、私は本社の経理課に配属となった。

本社勤務の同期の人達とも仲良くなり、みんなでよく飲みに行ったりもしていた。

特に、同期で同じ課の七海 碧(ななみ あお)とは仲良くなり、よく二人で仕事終わりにご飯を食べに行っていた。


そして、佐々木とは……

同じく本社勤務で企画営業課に配属になった佐々木も、同期で飲みに行く時はもちろんいる。

そして、何故か、碧と二人でご飯を食べに行っている時も、同じ店で佐々木によく会う。

だから、なにかと佐々木と一緒に帰る機会が多かった。

そして、その度に、


「付き合おう」


と、佐々木に言われる。


もしかして、本気なのかな?


そんな風に思った時期もあったし、その時は、真剣に断ろうと考えていたけど。

だけど、佐々木は、佐々木自身に彼女がいる時にも、いつもと変わらず「付き合おう」なんて言ってくるから、


あぁ。

やっぱり冗談だ。


そう思い直した。


私は、本当に佐々木の事は、“同期”としか思っていなかった。

後、いつも軽い口調で「付き合おう」なんて言うから、

“適当なヤツ”

そんな風にも思っていた。

佐々木に対してなんて、そんな程度しか思っていなかった。

だって、この頃、私が彼氏の崇の事が好きだったから。


でも、いつからだろう……

私の中で、“ただの同期”から“気になる人”に変わったのは――…


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