カリスマ社長に求婚されました
店員さんにディナーの用意をお願いすると、奈子さんは奥にある化粧室に私を呼び寄せた。
こげ茶色のドアの向こうには、明るく広い化粧台がある。
そこで立ち止まった奈子さんは、笑顔を消し私を睨みつけた。
やっぱり、純粋に私と席を立ったわけじゃなかったのだと分かって、げんなりする。
「あなたが優一の彼女だって知ってるわ」
「えっ?」
突然、断言する言い方をされ言われ、驚きを隠せず返事ができなかった。
どうして、奈子さんがそんなことを知っているのか、疑問がふつふつわき起こると、彼女がクスッと笑った。
「なんで?って顔してる。だって、去年のクリスマスイブの夜、私もあの船上パーティーにいたんだもの」
「奈子さんが⁉︎」
ということは、私が優一さんと一緒にいるところを見ていたということだ。
「優一は知らない。まだ話してないし。あっ、話したかったら、話していいわよ?」
「いえ、別に……。でも、あの夜は、私たち初対面だったんです。付き合っていたわけじゃないので」
奈子さんに、私たちの付き合いが知られてもいいのかが分からなくて、とりあえずイブの夜は否定した。
こげ茶色のドアの向こうには、明るく広い化粧台がある。
そこで立ち止まった奈子さんは、笑顔を消し私を睨みつけた。
やっぱり、純粋に私と席を立ったわけじゃなかったのだと分かって、げんなりする。
「あなたが優一の彼女だって知ってるわ」
「えっ?」
突然、断言する言い方をされ言われ、驚きを隠せず返事ができなかった。
どうして、奈子さんがそんなことを知っているのか、疑問がふつふつわき起こると、彼女がクスッと笑った。
「なんで?って顔してる。だって、去年のクリスマスイブの夜、私もあの船上パーティーにいたんだもの」
「奈子さんが⁉︎」
ということは、私が優一さんと一緒にいるところを見ていたということだ。
「優一は知らない。まだ話してないし。あっ、話したかったら、話していいわよ?」
「いえ、別に……。でも、あの夜は、私たち初対面だったんです。付き合っていたわけじゃないので」
奈子さんに、私たちの付き合いが知られてもいいのかが分からなくて、とりあえずイブの夜は否定した。