カリスマ社長に求婚されました

優一さんの胸に顔をそっと当てると、鼓動が速くなっていることに気づいた。

なぜだか、優一さんも緊張してるみたい……。

「お礼を言ってほしいわけじゃないよ。ただ、真面目な気持ちだってことは分かってほしい。それと、茉奈がいてくれて、本当に毎日が満たされる……。お礼を言いたいのは、オレの方だ」

「私もよ、優一さん……。私には、今が身にあまる幸せだもの」

目を閉じると、優しく髪を撫でられる。

優一さんは私を抱きしめて、耳元で囁くように言った。

「なあ、茉奈。ここで一緒に暮らそう」

「えっ⁉︎ く、暮らす？」

突然のことにあまりに驚いて、またも優一さんの体を押し返そうとすると、ギュッと強く抱きしめられた。

「茉奈は、驚くとすぐに離れようとするよな。オレは、もっとこうして抱きしめていたいのに……」

普段は見せない少し甘えた彼の姿に、胸が痛いくらいに高鳴る。

「だって、一緒に暮らそうだなんて言うから……。ビックリしちゃって……」