カリスマ社長に求婚されました
さっきまではアップにしていた髪を、向井さんが丁寧に巻き直してくれていた。
相良さんは、私の肩にかかる髪を前に垂らして、ゆっくりと首にネックレスをつけてくれる。
いつの間にか向井さんの姿はなく、部屋には相良さんとふたりきりになっていた。
「うなじがキレイだな。茉奈ちゃんは色白だから、ルビーが映える」
「そんな……」
後ろから聞こえる低くも聞き取りやすい相良さんの声に、なぜだか胸の鼓動が速くなる。
知り合って間もない人に、フラれたばかりの私がこんなに意識するのはおかしい。
それは分かっているのにドキドキするのは、この場所が夢のようにきらびやかな世界だからかもしれない。
「次はイヤリング……」
相良さんの腕が私の首筋に触れながら、そっと耳にイヤリングがつけられる。
「指輪もあるけど、それはいつか茉奈ちゃんが好きな人から贈られる日まで、楽しみにとっておこう」
「はい……」
相良さんの優しい口調が、傷ついた心に染みてきて、涙がこみ上げてきそうだった。
相良さんは、私の肩にかかる髪を前に垂らして、ゆっくりと首にネックレスをつけてくれる。
いつの間にか向井さんの姿はなく、部屋には相良さんとふたりきりになっていた。
「うなじがキレイだな。茉奈ちゃんは色白だから、ルビーが映える」
「そんな……」
後ろから聞こえる低くも聞き取りやすい相良さんの声に、なぜだか胸の鼓動が速くなる。
知り合って間もない人に、フラれたばかりの私がこんなに意識するのはおかしい。
それは分かっているのにドキドキするのは、この場所が夢のようにきらびやかな世界だからかもしれない。
「次はイヤリング……」
相良さんの腕が私の首筋に触れながら、そっと耳にイヤリングがつけられる。
「指輪もあるけど、それはいつか茉奈ちゃんが好きな人から贈られる日まで、楽しみにとっておこう」
「はい……」
相良さんの優しい口調が、傷ついた心に染みてきて、涙がこみ上げてきそうだった。