カリスマ社長に求婚されました
「先生、明日も茉奈をよろしくお願いします。改めて、ご連絡をさせていただきますので」

「はい、よろしくお願いします」

優一さんは、周りの反応にはまるで気にも留めず、笑顔の先生に挨拶をすると歩き出す。

私は恥ずかしさで小さくなりながら、優一さんにつれられて部屋を出た。

「優一さん、びっくりしちゃった。まさか、迎えに来てくれるなんて思わなかったから」

ふたりでエレベーターに乗り込みながら、私は動揺を隠せず言った。

「ハハ。茉奈とは最近、ちょっと気持ちがすれ違い気味だったろ? オレとしては、ちょっと寂しかったから」

ご機嫌よく答えた優一さんは、ふいをついて唇を重ねた。

「もう、優一さんってば、こんな場所で……」

と言いつつも、胸はドキドキと高鳴っている。

「誰もいないんだ。いいだろ?」

どこかいつも以上に積極的な優一さんは、エレベーターが開くまでのほんの数十秒、私に唇を重ねていた。
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