カリスマ社長に求婚されました
……と、昨日は思ったものの、やっぱり二宮さんに会うと、気持ちはどんよりする。
二日目のセミナーは、休憩中に優一さんの話題を振られ、気恥ずかしさでいっぱいだった。
みんな私が優一さんの恋人であることには好意的で、馴れ初めを聞かれたときは適当に誤魔化した。
唯一、話にも乗らず仏頂面でいたのは二宮さんで、昨日同様、隣の席同士の私たちは、朝からまともに口をきいていない。
そして、彼女が私に声をかけてきたのは、セミナーが終わり先生への挨拶も済ませて帰る間際だった。
「坂下さんって、ellの社長の恋人の割には、アクセサリーを全然つけてないのね?」
「えっ?」
「だってそうでしょ? なにも身につけてないじゃない。坂下さんなら、高級なものも簡単に貰えるをんじゃないの?」
指摘どおり、私はellのジュエリーはひとつも持っていない。
だけど、そんなことは気にしていなかったのに……。
「優一さんは、そんなことしませんから。それに私は、ジュエリー自体はもうそんなにこだわっていません」
二日目のセミナーは、休憩中に優一さんの話題を振られ、気恥ずかしさでいっぱいだった。
みんな私が優一さんの恋人であることには好意的で、馴れ初めを聞かれたときは適当に誤魔化した。
唯一、話にも乗らず仏頂面でいたのは二宮さんで、昨日同様、隣の席同士の私たちは、朝からまともに口をきいていない。
そして、彼女が私に声をかけてきたのは、セミナーが終わり先生への挨拶も済ませて帰る間際だった。
「坂下さんって、ellの社長の恋人の割には、アクセサリーを全然つけてないのね?」
「えっ?」
「だってそうでしょ? なにも身につけてないじゃない。坂下さんなら、高級なものも簡単に貰えるをんじゃないの?」
指摘どおり、私はellのジュエリーはひとつも持っていない。
だけど、そんなことは気にしていなかったのに……。
「優一さんは、そんなことしませんから。それに私は、ジュエリー自体はもうそんなにこだわっていません」