カリスマ社長に求婚されました
「それ……、初めて出会ったときも、優一さんが言ってた気がする」

たしか、ビンゴゲームで景品がellのジュエリーだったときだ。

「そう。茉奈だけのellは、いつかオレがプレゼントするから、それまではおとなしく待ってろ」

「うん……」

優一さんはそう言って唇を重ねると、舌を絡ませてきた。

「優一さん……、首筋にキスはだめよ」

彼の唇が首に移動してきて、昼間の彩子さんとのやり取りを思い出す。

「キスマークのことだろ? ごめん、昨夜は夢中だったから。じゃあ、今夜は服で隠れる場所に……」

「あっ……、優一さんってば」

キスの雨が体中に降り注ぎ、パンフレットはいつの間にか床に落ちている。

ellのジュエリーが欲しいと思う気持ち以上に、やっぱり優一さんさえ側にいてくれればそれでいい、そう思っていた……。
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