カリスマ社長に求婚されました
「オレがデザインした、世界でたったひとつの指輪だ。こうやってデザイナーになってから、ひとつしか作らなかったものはないんだよ」

「そうなの……?」

「ああ。だから、茉奈の指輪は、オレから贈るお前だけしか持っていないもの。それを今夜、プロポーズの言葉として渡したかった」

優一さんはそう言って、私を強く抱きしめた。

「優一さん……。私、本当に嬉しい。やっぱり優一さんは、私に夢を見せてくれる人よ……」

言葉じゃ足りないくらいに、幸せを感じて涙が溢れる。

「夢じゃない、愛だ。オレは茉奈に、ずっと愛を見せていくから」

「うん……」

どうしよう、涙が止まらない。

幸せで嬉しくて、信じられなくて、言葉が出てこない。

優一さんは、そっと体を離して私の頬を優しく包んだ。

「もう泣くな。オレは、茉奈に笑ってほしいんだ」

キスで涙を拭う優一さんに、私はなんとか口にした。

「幸せすぎて涙が出てくるの……」
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