カリスマ社長に求婚されました
「うん……。ワガママを言ったから、バチが当たったんだわ」

ハネムーンだというのに、優一さんをひとりにさせたから……。

「もしあのまま連れていかれていたら、きっと襲われていたはずだ。それをちゃんと分かってほしい」

「うん。本当にごめんなさい」

ヘタをすると、命だって危うかったかもしれない。

ハワイに来たことで、浮かれすぎていたと反省だ。

「優一さんは、一時間なにしてたの? 暇させちゃってた……?」

おずおず聞くと、優一さんはハハと笑った。

ようやく笑った顔が見えてホッとする。

「まさか。オレは、カフェでellの新作のデザインを考えてたよ」

「えっ? デザイン? 優一さん、仕事をしてたの?」

私だけ楽しんでた……?

「そんな気まずそうな顔をするなって。仕事というより、ほとんど趣味だから。茉奈を見ていると、どんどんアイデアが沸くんだよな」

「どういうこと……?」

今度はドキドキしながら、優一さんに目を向ける。

信号待ちで止まった優一さんが、私に顔を向けて笑みを浮かべた。

「永遠の愛を感じるからだよ」
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