カリスマ社長に求婚されました
「相良さん……?」
ハンカチを巻いてもらったときに匂った柑橘系の品のある香りが、私をふわりと包み込む。
突然の行為に戸惑うばかりで、そのあとの言葉が続かなかった。
「泣くなよ、茉奈ちゃん。ここは夢を見る場所なんだ。でも、消えてなくなる夢じゃない。新しい明日へ踏み出す、きっかけを作るところなんだよ」
「はい、ありがとうございます……」
優しく髪を撫でてくれる相良さんの温もりに、今は素直に甘えようと思ったのは、誰かに支えてもらわないと、心が折れきってしまいそうだったから。
相良さんとは初対面だけど、こんな風に私を受け止めてくれることに、少しだけ安らぎを感じていた。
「茉奈ちゃん、今夜は泊まれる? 個室は確保してあるから、不都合がなければ泊まったらいい」
「えっ⁉︎ 泊まるのはさすがに……。それに、着替えも用意してないですし」
そこまで好意に甘えるわけにはいかなくて、慌てて断る。
すると、相良さんは優しく私の体を離して微笑んでくれた。
「メイク道具やバスグッズは常備されているから、それを使ったらいい。今夜はオレからのクリスマスプレゼントだ」
ハンカチを巻いてもらったときに匂った柑橘系の品のある香りが、私をふわりと包み込む。
突然の行為に戸惑うばかりで、そのあとの言葉が続かなかった。
「泣くなよ、茉奈ちゃん。ここは夢を見る場所なんだ。でも、消えてなくなる夢じゃない。新しい明日へ踏み出す、きっかけを作るところなんだよ」
「はい、ありがとうございます……」
優しく髪を撫でてくれる相良さんの温もりに、今は素直に甘えようと思ったのは、誰かに支えてもらわないと、心が折れきってしまいそうだったから。
相良さんとは初対面だけど、こんな風に私を受け止めてくれることに、少しだけ安らぎを感じていた。
「茉奈ちゃん、今夜は泊まれる? 個室は確保してあるから、不都合がなければ泊まったらいい」
「えっ⁉︎ 泊まるのはさすがに……。それに、着替えも用意してないですし」
そこまで好意に甘えるわけにはいかなくて、慌てて断る。
すると、相良さんは優しく私の体を離して微笑んでくれた。
「メイク道具やバスグッズは常備されているから、それを使ったらいい。今夜はオレからのクリスマスプレゼントだ」