カリスマ社長に求婚されました
「可愛いことですか……?」

初めて会ったときと同じ、相良さんから香る色っぽい香水の匂いに酔いしれながら、なにを言っただろうと自分の言葉を思い返す。

すると、相良さんが言った。

「今日が待ちきれなかったって言ったろ? そんなことを聞かされたら、抱きしめたくもなるよ」

「相良さんってば……」

そんなに喜んでくれるなんて、こうやってellの本社に来た今でも、まるで夢を見ているみたいだ。

相良さんは一度私をきつく抱きしめたあと、体を離し笑顔を向けた。

「おいで。皆に紹介するよ」

「あ、はい……」
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