カリスマ社長に求婚されました
「実は今まで、秘書をつけたことがなくてね」
相良さんは、自分のデスクに置かれている郵便物を手に取り確認しながら言った。
「そうなんですか? じゃあ、スケジュール管理とかは自分でやられてたんですか?」
社長という役職の人には、当たり前のように秘書がいるのだと思っていたから驚く。
「ああ。もともと、ellを立ち上げたときは三人しかいなかったから、自分のことをひとりでこなす習慣は身についてるかな」
ひととおり郵送物に目を通した相良さんが、苦笑いで私を見た。
「だけど、だんだんellも大きくなって、仕事が増えてくると、サポートがほしいと思うようになったんだ」
「それは当然ですよ。相良さんが多忙なのは想像できますし、他の方に頼める仕事は、任せたらいいと思います」
と、ellでは新米の私が語るのも生意気かもしれないけど、相良さんは嬉しそうに目を細めた。
「とはいえ、誰でもいいわけじゃない。秘書は、オレと会社で一番長く時間を過ごすパートナーになるわけだから」
「はい、それも分かります」
カリスマ社長と言われる相良さんの秘書の人選は、きっと厳しいものに違いない。
それだけに、本当に私で良かったのかと思う。
相良さんは、自分のデスクに置かれている郵便物を手に取り確認しながら言った。
「そうなんですか? じゃあ、スケジュール管理とかは自分でやられてたんですか?」
社長という役職の人には、当たり前のように秘書がいるのだと思っていたから驚く。
「ああ。もともと、ellを立ち上げたときは三人しかいなかったから、自分のことをひとりでこなす習慣は身についてるかな」
ひととおり郵送物に目を通した相良さんが、苦笑いで私を見た。
「だけど、だんだんellも大きくなって、仕事が増えてくると、サポートがほしいと思うようになったんだ」
「それは当然ですよ。相良さんが多忙なのは想像できますし、他の方に頼める仕事は、任せたらいいと思います」
と、ellでは新米の私が語るのも生意気かもしれないけど、相良さんは嬉しそうに目を細めた。
「とはいえ、誰でもいいわけじゃない。秘書は、オレと会社で一番長く時間を過ごすパートナーになるわけだから」
「はい、それも分かります」
カリスマ社長と言われる相良さんの秘書の人選は、きっと厳しいものに違いない。
それだけに、本当に私で良かったのかと思う。