カリスマ社長に求婚されました
優一さんは話を終わらせるように、留学時代の思い出をし始めた。
デザイン学校で気が合った三人は、いつしか自分たちのブランドを立ち上げたいと思うようになったとか。
そのなかで、デザイナーとしても経営者の素質としても、飛び抜けて才能があった優一さんがメインとなって、ellを創ったということだった。
どうやら柊也さんと彩子さんは、その頃から恋人同士らしい。
「というわけで、柊也と彩子はデザイナーだけでなく、取締役として経営にも携わっているんだ。これから、頻繁に付き合っていく人たちだから、茉奈も仲良くして」
「うん……」
それは、むしろ光栄な話で、私がellのデザイナーの人たちと、知り合いになれるなんて夢みたい。
だけど、心の中がモヤモヤするのは、私の今の状況がリアルに感じきれないからだ。
「まあ、優一が本気で好きなら、とやかく言う筋合いはないから。だけど、大丈夫なんだろうな? あとで、茉奈ちゃんを泣かせるようなことをするなよ」
柊也さんは、ため息混じりに立ち上がると、彩子さんを促して出ていった。
デザイン学校で気が合った三人は、いつしか自分たちのブランドを立ち上げたいと思うようになったとか。
そのなかで、デザイナーとしても経営者の素質としても、飛び抜けて才能があった優一さんがメインとなって、ellを創ったということだった。
どうやら柊也さんと彩子さんは、その頃から恋人同士らしい。
「というわけで、柊也と彩子はデザイナーだけでなく、取締役として経営にも携わっているんだ。これから、頻繁に付き合っていく人たちだから、茉奈も仲良くして」
「うん……」
それは、むしろ光栄な話で、私がellのデザイナーの人たちと、知り合いになれるなんて夢みたい。
だけど、心の中がモヤモヤするのは、私の今の状況がリアルに感じきれないからだ。
「まあ、優一が本気で好きなら、とやかく言う筋合いはないから。だけど、大丈夫なんだろうな? あとで、茉奈ちゃんを泣かせるようなことをするなよ」
柊也さんは、ため息混じりに立ち上がると、彩子さんを促して出ていった。