カリスマ社長に求婚されました
私たちの初めてのキスは、お互いなかなか離れられなくて、息がきれるほどに交わしていた。

「本当に、今夜は茉奈になにもしないつもりだったのに、あっさり理性が飛んでしまった」

優一さんはようやく唇を離すと、照れくさそうに微笑んだ。

私も我に返り、恥ずかしさを実感し始める。

「私も、自然と目を閉じてたし……」

優一さんは最初は、キスすることをためらっていたのに、私が催促したように思われたらどうしよう。

俯き加減で優一さんの反応を伺っていると、彼は目を細めて笑った。

「嬉しかった。茉奈に拒絶されなくて」

そして今度は私の額にキスをして、きつく抱きしめた。

「茉奈、こうやって時々は、オレの部屋に来てほしい。一緒にいるだけで、頑張れるから」

「うん……。私も優一さんといると、心が満たされる感じがするもの」

もう余計なことは、考えないようにしよう。

それよりも、優一さんを支えられるくらいに、自分を磨きたい。

ただ想われるだけじゃなくて、もっと彼にふさわしい自分になれるように……。
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