カリスマ社長に求婚されました
優一さんの秘書となり一週間が過ぎて、また新しい週が始まる。

週末は、優一さんが出張で不在にしていたから、仕事でも会うことがなかった。

秘書というから、一緒に行動することが多いのかとも思ったけれど、必要でないと判断されれば同行はない。

さらにメールや電話すらもなくて、三日ぶりに優一さんの顔が見れて声が聞ける。

そう思ったら、自然と気持ちが高まっていた。

「たしか、今日はショップを回ってからの出勤よね」

優一さんのスケジュールをパソコンで確認していると、内線が鳴った。

《はい、坂下です》

《坂下さん、お疲れ様。あのね、嶋谷副社長夫妻がおみえになってるの》

《えっ⁉︎ そんなアポは入ってないですよ》

もう一度、今日の約束を確認しても、そんな予定はない。

《そうなのよ。アポなし訪問みたいなんだけど、追い返すわけにはいかないから。社長が戻るまで対応お願いできない?》

電話口の混乱した様子に、私はすぐさま返事をしていた。

《分かりました。対応します》
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