カリスマ社長に求婚されました
優一さんと身体を重ねてから、どれくらい時間が経っただろう。

帰らなければいけないと思いながらも、彼の温もりから離れられなくて、ベッドの中でうとうとしていた。

「優一さん……、そろそろ私……」

『帰らなければ』と言おうとして、優一さんに不意に唇を塞がれた。

「明日の朝早くに送ってあげるから。このまま、一緒にいよう。茉奈をまだ離したくない」

「優一さんってば……。じゃあ、少しだけ話しない？ このまま眠るのはもったいない気がして。もちろん、寝るのを邪魔するつもりはないんだけど……」

「いや、眠くないから、話しよう。茉奈は、なにかあるのか？ オレに言いたいことが」

優一さんは優しく私の頬を撫でながら、目を細めている。

「あのね、優一さん。今日、優一さんが戻ってくるまでの間、由香さんからいろいろ聞いたの」

「いろいろって？」

私は彼女が言っていた、『堅物』のことや私との交際がかなり噂になっていることを話した。
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