好きって言っちゃえ

「はいっ、お待たせしました。本日のパーティーの結果が出ました。今日は男性女性20人ずつ参加していただいたんですが、その中でカップル成立したのは少し少な目ですかね5組でした」

「おお〜」

とどよめく。

「でもね、あきらめないで下さいよ。今日カップルになれなかったとしても、先ほど書いていただいたアンケートをもとにこちらでお相手の方に後日お伺いしてみますからね。チャンスはまだあります」

「良かった。後日チャンスがなくって」

舞がホッとしたと同時に、

「では、本日のカップルを発表しますっ」

の声が響いた。

「嘘でしょ…」

一気に青ざめる舞。

「番号で発表しますので、呼ばれたカップルの方は前に出て来て私の横から並んでくださいね。では、早速。男性4番、女性15番っ!」

司会の人は躊躇なく発表していき4組まで発表が済み、それぞれのカップルは前に出て並ばされている。

「ああ、残念」

最後の1組の発表を待たずして残念がる航。なぜなら、最後の1組がどこかもう知っているからだ。

「ま、いっか。桃子さんもカップルになってないし」

「全然良くない…」

舞の低い声が航の耳に入ってきたところで、

「最後は男性19番、女性20番ですっ!」

との声が響き渡った。

「はぁ…」

深いため息の舞をしり目に、

「ほら、舞さん。前に行かなきゃ終わんないっすよ。なんか貰えるんじゃないっすか」

と、光俊は立ち上がって前に出た。仕方なく、舞も渋々前に出て見世物のように光俊の隣に並んだ。
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