好きって言っちゃえ
大会の会場である市内の体育館には結構な人が集まってきていた。6人は逸れないように固まって、中に入り、受付を済ませ、トーナメント表をもらった。6人はとりあえず2階のスタンドに席を確保し、円になって、トーナメント表を確認した。
「うわ、何チーム出るんですか」
ズラッと並ぶ名前に怯む秀人。
「あ、うちのチームあった」
町内会対抗の試合だが、チーム名は好きにつけて良かったので、京極写真館のチーム名は『チーム京極』で登録してある。哲平が指さしたの所からだと、4試合勝たないと優勝にたどり着かない。
「哲平くん、熊田先生のチームどれかわかる?」
と、悠一。
「あ、わかるよ。先生のは『熊マンズ』だから〜」
「熊田全面押しだな」
と、光俊。
「あ、あった」
その名前は、チーム京極とは決勝でしか当たらない場所に書き込んであった。
「よしよし。他がどんな感じだかわかんないけど、とにかく、自分たちを信じて頑張ろう」
と、悠一が皆の顔を見渡した。
「それでは〜、今から開会式を始めますので選手の方はコートに並んで下さい」
との放送がかかり、いよいよ大会が始まった。