好きって言っちゃえ

「美雪ちゃんが、2人は利害関係がバッチリ合ってるから上手くいくはずだって言ってたんだけど」

と、剣二。

「…美雪~」

「なんですか?利害関係って?」

キョトンとした顔で悠一は剣二と舞の顔を交互に見た。

「何でもないっ。もうっ、美雪の言うことなんて、真に受けないでいいからっ」

舞は苦々しい顔でコーヒーを啜る。そんな舞を見て悠一もコーヒーをゆっくり一口飲んでから、

「利害関係はわかんないけど、平野が来てから舞ちゃん、…口が悪くなったよね?」

と、呟いた。

「ゲホッ!」

再び咳き込む舞。

「はははっはははっはははっ」

愉快そうに笑う、剣二。

「ごめん、僕の気のせいかな」

腹を抑えながら笑う剣二を見て、見当違いのことを言ってしまったかと申し訳なさそうな悠一。

「いやいや、その通り。それが正に舞ちゃんの利益。ね、舞ちゃん」

「…」

剣二を無視する舞。

「じゃ、平野の利益は?」

「舞ちゃんの命」

「い、命?」






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