好きって言っちゃえ
「ひと昔前なら、姉の後釜に妹を嫁がせたいところなんだけど…それも無理よね?」
「ええ、それはぁ〜、無理ですね〜」
剣二は、遠慮気味にもきっぱり断った。
「よね。だから、人が増えて、新しい刺激が入ってきて、しかも、ブライダルの仕事が増えて来たら、舞の考えも少しは変わってくるんじゃないかと思ったわけ」
「なるほど」
大きく頷く剣二。
「まぁ、そういうことだから、剣二さん、仕事も大変だと思うけど、舞のこともちょっと気にかけてやってよね。相手は年下でもなんでも構わないから」
「分かりました。任せておいてください」
「ああ〜、そうは言っても秀人くんはちょっと若すぎるわね」
「そうですね」
思わずクスリと笑いあう二人であった。