好きって言っちゃえ

舞が居間へ戻ると、哲平が剣二の横の座っていたので、舞は最後に残っていた光俊の隣に座った。

「はい、栓抜き」

悦子は舞から栓抜きを1つ受け取り、目の前のビール瓶の蓋を開けようとすると、

「あ、俺やります」

と、秀人が膝立ちになって、悦子からビール瓶と栓抜きを奪い取った。

「あら、そう?じゃあ、若者にお願いするわ」

「はいっ」

そんなやり取りをしり目に、舞は目の前のビール瓶の蓋を淡々と開け、開けた瓶を隣の光俊に渡した。

「はい」

「うぃっす」

光俊は、ビール瓶を受け取ると、もたもた開けている秀人の後ろから航に渡し、秀人が自分のグラスにビールを注いだ時には、全員の手に、乾杯準備が出来ていた。

「じゃ、乾杯前に、会長から一言もらっていいですか?」

と、言いながら剣二が正座をしたので、他の面々も正座に足を組み替えて、グラスを持ち直した。
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