好きって言っちゃえ

「あれ?チーフたちも?どうしたんですか?なんか、悪いもんでも食ったんですか?」

真顔で尋ねる秀人に

「はいぃ〜?お前、喧嘩売ってんのか?」

と、段違い眉で威嚇する光俊。

「いや、そんなつもりじゃ…」

秀人が否定したその時、ゆっくり椅子に座った4人が同時に声を出した。

「イテててててててっ」

「ん?痛い?」

秀人は顔を歪めながら足を摩る4人を不思議そうに眺めていたが、

「あっ!筋肉痛ですか!」

と、やっと閃いた。

「筋肉痛に決まってんだろっ。あ痛タタタっ」

「長岡は筋肉痛じゃないのか?」

と、悠一。

「はい、別にどこも痛くないですねぇ」

秀人は足を上げたり腕を回したりして確認しながら答えた。

「さすが、20代」

と、航。

「西尾も20代じゃなかったっけ?」

と、悠一。

「こないだ30になりました」

「そっか」






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