好きって言っちゃえ

「良かったぁ。西尾くんも参加でいいよね?」

「まぁ、平野さんが行くなら」

「ありがと」

「でも、さっき3人って言われてましたよね?もう1人は?当てがあるんですか?」

「ああ、もう一人は女性だから」

「ひょっとして、片岡さんが参加しちゃうとか?」

と、光俊。

「残念ながら、私はスタッフとして行かなきゃなんないのよ。だから、参加は無理」

「へ〜」

「だから、舞に頼んどいた」

「ええーっ!!」

本日2度目のハモリとなった。

「舞さん、参加するんですか?」

目を見開いて航が聞いた。

「さっき電話で拝み倒して無理やりね」

「あの人、結婚する気がないっていうか、男に興味もないっぽいですよね?大丈夫なんすか?サクラってバレるんじゃないっすか?」

「いや、平野さん、それは言い過ぎでしょ」

「ははっ。確かに死ぬかもしれないと思って興味持たないようにしてるうちに、ほんとに興味なくなっちゃったのかもね。でも、あれでも一応、若いときは彼氏がいた時期もあったのよ」

「へ〜、そうなんっすか?」

「意外と甲斐甲斐しく料理作りに行っちゃたりしてね」

「あれ?料理出来るんですか、舞さん」

と、航。

「出来るわよ。学生時代、私もよく食べさせてもらてったし」

「へ〜、そうなんですね」

「ってことは、今はほんとに女捨ててるってことだな」

と頷きあう航と光俊であった。












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