性悪女子のツミとバツ
「そんな、仮面被ったまま結婚して、幸せになれんの?」
本音は、そんな男やめてしまえ、と言いたいところを我慢して、思い浮かんだ疑問を投げかける。
「うん、いい男と結婚できさえすればいいのよ。」
彼女はどこか遠くを見つめながら答える。その、どこか虚ろな目は、どうしようもなく俺の不安を煽った。
「もしかして、結婚した後も俺呼び出されるの?」
「まさか。」
「我慢できるわけ?旦那の前では、こんなエロい顔見せないんだろ?」
「我慢できるわよ。動物じゃないんだから。」
そう言いながら、子猫のように背を丸めて眠ろうとする彼女が、どうしようもなく愛おしくなって、もう一度手を伸ばす。
「もっかい、いい?」
返事を聞く前に、彼女の唇をキスで塞いだ。
たちまち欲情にまみれた顔つきへと変わった彼女を前に、優越感が湧く。
彼女のこの顔が見られるのは、俺だけだ。
それは、なんとも不毛な独占欲で。
都合良く事実をねじ曲げて、何とか保ったちっぽけなプライドだった。
本音は、そんな男やめてしまえ、と言いたいところを我慢して、思い浮かんだ疑問を投げかける。
「うん、いい男と結婚できさえすればいいのよ。」
彼女はどこか遠くを見つめながら答える。その、どこか虚ろな目は、どうしようもなく俺の不安を煽った。
「もしかして、結婚した後も俺呼び出されるの?」
「まさか。」
「我慢できるわけ?旦那の前では、こんなエロい顔見せないんだろ?」
「我慢できるわよ。動物じゃないんだから。」
そう言いながら、子猫のように背を丸めて眠ろうとする彼女が、どうしようもなく愛おしくなって、もう一度手を伸ばす。
「もっかい、いい?」
返事を聞く前に、彼女の唇をキスで塞いだ。
たちまち欲情にまみれた顔つきへと変わった彼女を前に、優越感が湧く。
彼女のこの顔が見られるのは、俺だけだ。
それは、なんとも不毛な独占欲で。
都合良く事実をねじ曲げて、何とか保ったちっぽけなプライドだった。