好きになっちゃだめな理由
ある日の放課後、私は委員会の仕事を残ってやっていた。
もちろん、翼も一緒に。
あの日から、私はなんとなく翼から避けていた。
最低だってわかってる。
ダメなことだってわかってる。

ただ、私にはこうする事しかできなかった。もう、まりなのあんな顔見たくなかった。


その日、教室で2人でやっていたパンフレット作りの時、私の様子に気づいた翼は、何も言わずに
「ごめん。全部俺のせいだよな。本当ごめん。」ってあやまった。でも、その後の言葉は信じたく無い言葉だった。
「でも俺、優萌奈の事好きだから。優萌奈の事思ってるから。
絶対優萌奈を守り通す。」


私はこれを聞いた時、嬉しいとかよりもなんでよりによって翼が……。
って泣きそうになった。
大事な友達を傷つけるわけにはいかない。それは、どっちにとっても。

まりなも翼も、どっちも大切な友達。だったらこの場合、私はどうすればいいのか、この時の私にはまだ分からなかった。
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