『えっ!オール5!?』
どこからともなく大きな声が聞こえた。
 
声の主は、里菜であった。
里菜の手にはさやかの通知表があった。
『ちょっと里菜!返してよ!!』
顔を赤くしてさやかは取り返そうとしていた。
 
さやかは三咲の幼稚園からの幼なじみ。
家も歩いて3分のところにある。
さやかは頭が良く、誰からも頼りにされていた。
もちろん、三咲も心から信頼していた。
 
『里菜!返してあげなよ。』
三咲から言われて、里菜はさやかに通知表を返した。
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