青い星の騎士たち
ストレートのプラチナブロンドがとても綺麗で、日焼けを極端に嫌う真っ白なリアとは対称的に、健康的な小麦色の肌に焼けている。
デニムのショートパンツにTシャツというラフな格好だった。
「リア!見たわよ!これ」
そう言って、ジャスティンと同じテーブルのイスに座った。
「や〜ん、見てくれた〜?ヴァレリー」
「うん。しかしまぁだいたんよねぇ」
ほぉーっと息をついて、表紙を見る。
「あら、そう?ま、あたしって、ヴァレリーと違ってナイスバディだからぁ」
「……」
イラッとしたヴァレリーだったが、サラリと無視した。
「ところで先輩はこれ見てくれたの?」
「それがぁ、先輩今仕事中で〜、帰るのあと1週間後みたいなのぉ」
口を尖らす。
「へぇ、残念ね。どこに仕事行ってるの?」
リアは考えた。
「えっと……何とかかんとか山」
「………そう」
「わかんねぇのかよ」
「忘れたのよ!」
「物覚え悪いな〜」
「ちょっとロミオ!あんたに言われたくないわよ!」
リアの憧れの先輩…クラウスは、彼女より2個上の、今高等科3年だ。
少し長めの明るい茶色のふわっとした髪で、武骨な感じはなく、スマートなイケメンだった。
かっこいいだけでなく、剣の腕もピカイチで性格もいいので、かなりの人気者である。
「てゆーかさ」
リアはヴァレリーとジャスティンを見た。
「何であんたら二人、あたしと同じテーブルに座んないわけ?」
「え?だってそこ、リア専用の席なんでしょ?」
「そうだけど状況みて判断しなさいよね!あたしとロミオしか座ってないなんて…」
リアは大げさに震えてみせた。
「まるであたしたちがデートしてるみたいじゃない!最悪!」
「そんな堅いこと言わないで〜」
「うるさい!ムカつくわね!」
「まぁまぁ」
ぽんぽん、と叩いてくるロミオの手を、リアは邪険に振り払った。
というわけで、ヴァレリーとジャスティンの二人は、わらわらとリア専用の席へ移動した。