青い星の騎士たち
2階の真ん中あたりにある、『С‐15』という部屋。
つまり、リアたち4人は、С‐15班ということになる。
トントン。
ノックをすると、中から「入んな!」という、ハスキーボイスが聞こえてきた。
「あ、リア」
「何よ?」
ヴァレリーは声をひそめて言った。
「噂だけど、ルーン先生、恋人と別れたみたいなの」
「え〜!マジで!?いつ?最近?」
「うん。だから、そうゆう発言は気をつけてね」
「…うん。でも思わずニュアンス的なこと、言っちゃいそう」
「やめてよ〜もう!怒るとおっかないんだから!ロミオもよ!気をつけてね!」
「オレは口は固いぞ」
「ものすごく信用できないこと言わないで」
「やだな〜、ヴァレリーちゃん!信用してよ!」
「しかしまぁ、そんな噂、どっから仕入れてくるんだよ」
ジャスティンは感心したようにため息をついた。
「あら、いろんな所からよ。何だかしらないけど、耳に入ってくるの」
「…まさか魔法使ってるとかじゃねぇよなぁ」
「失礼ね!そんな邪推な魔法なんかないわ!」
…そのうち、俺がフラれたとかいう噂も広まるんじゃねぇのかな……。
ジャスティンは心の中で大きなため息をついた。
と、その時。
ドアの向こうからイライラしたハスキーボイスが飛んできた。
「何さっきからしゃべってんだい!さっさと入んな!」
「は、はい!」
全員、1センチぐらい飛び上がった。
そして、代表してヴァレリーが恐る恐るドアを開ける。